2016.12.30 05:29グリークラブアルバムの研究 (総論)序 グリークラブアルバム(以下,断りがない限り「グリークラブアルバム」とは現在の「グリークラブアルバム1」,赤本を指す)は,福永陽一郎(以下,人物の敬称は省略させていただきます)と北村協一の共編になる男声合唱曲集で,1959年(昭和34年)に最初の版が出た。その後何度か改定されながら版を重ね,1950年台にたくさん発行された男声合唱曲集の中で,今も入手できる唯一の曲集である。戦前からの愛唱曲が多く...
2016.12.18 15:37慶應義塾ワグネル・ソサエティー男声合唱団 第141回定期演奏会 「東西四大学の定演を全部聴く」試み,後半の慶應義塾ワグネル・ソサエティー男声合唱団。第141回定期演奏会である。東京芸術劇場が満席らしく,2000人近くのお客さんが来場されたようで,慶賀のいたりである。まずは塾歌,1回生を入れて70人近くが頭声を効かせて歌うのは誠に気持ちがよく,今後のステージが期待できる。 第1ステージは「男声合唱とピアノのための『ジプシーの歌』」,ドヴォルザーク作曲で福永陽...
2016.12.10 03:51京都大学グリークラブ 第50回記念定期演奏会 京都大学の男声合唱団だけど,多田武彦先生がおられた京都大学男声合唱団から1966年に別れた合唱団。メンバーは30名ほどのこじんまりした編成で,最終ステージの本山秀毅先生以外のステージは学生指揮者が振る,関西の古いタイプの合唱団。演奏は選曲を含めてオーソドックスなもので,端正なものだった。少人数に最適化されたアンサンブルで,力まない素直な発声と柔らかいハーモニーは好感が持てた。しかし,純正調的な音...
2016.12.10 03:49早稲田大学グリークラブ 第64回定期演奏会 昨日に続き,今日は東京に移動して早稲田大学グリークラブの第64回定期演奏会を聴く。我ながらようやるとは思うが,関東の大学男声合唱団の定期演奏会も聴かないと,何となくフェアでない気がしたためだけど,結論から言うとその考えは正しかった。 会場は府中の森芸術劇場どりーむホールで,2000席ぐらいありそうだけど満席とはすごい。どんちょうのあるホールも本当に久しぶりで,ステージ間で幕が上下する懐かしのスタ...
2016.12.10 03:45第112回 同志社グリークラブ定期演奏会 東西四大学の定期演奏会をすべて聴く試み,第一弾は同志社グリーの第112回の定期演奏会。正式表記は「第佰拾貳回」となっていて,最近明治時代の楽譜や新聞記事を読んでいる自分には妙に懐かしいけど,なんでこんな表記にしたのかな。芭蕉の句による曲に雰囲気を合わせていくためか? 会場は京都コンサートホール,惜しいことに満席ではない。まずエールは,東西四大学のときのような力みがないためか,トップも素直に響いて...