2019.08.30 08:32合唱組曲の誕生と普及 本当は一つの記事にしたかったんだけど,長すぎるのかホームページに上手くアップすることができない。なので,ここに順にリンクを張ります。 お手数ですが,順に飛んで読んでください。
2019.08.30 08:20合唱組曲の誕生と普及 6)③出版社の動機 「出版社にも組曲はメリットがあった」という仮説,正確に言うと「組曲が広がっていく中でメリットを享受した出版社があった」という話で,もっと具体的に言うと「組曲に目をつけたカワイ楽譜*が戦前からの合唱楽譜出版社を叩き潰した」という仮説。* カワイ楽譜については以下を参照。 https://ameblo.jp/tonotono-57-oboegaki/entry-1223552659...
2019.08.30 08:13合唱組曲の誕生と普及 (5)②合唱団の動機 合唱団の演奏会,例えば大学合唱団の演奏会に行くと,全て同じテンプレートが適用されている。まず学歌やクラブソング,続いて前半に2つのステージ,休憩を挟んで後半も2つのステージ,最後にアンコール。稀に3ステージや5ステージの場合もあるが,基本この構成。ジョイントコンサートの場合は,学歌の交歓の後,前半各々1ステージ,休憩を挟んで各々1ステージ,もう一度休憩の後合同演奏,アンコール。こ...
2019.08.30 08:08合唱組曲の誕生と普及 (4)Ⅳ 合唱組曲の普及 前節末に述べたように,合唱組曲の普及については作曲家,合唱団,楽譜出版社の各々に「動機」があったと考える。どれがどれの原因という関係ではなく,相互に関連しながら組曲が普及していった。以下,各々について述べていく。①作曲家の動機 合唱辞典を元に,合唱組曲を作曲した初期の人を示す。赤字で示したのは,作曲者(編曲者)が自ら指揮する団体のために作曲した作品。混声表記以外は男声。初演時点...
2019.08.29 09:04合唱組曲の誕生と普及 (3)Ⅲ 初期の合唱組曲①「月光とピエロ」に付けられた名称 戦争中や戦後すぐの合唱活動の状況は,この項目のスコープから外れるので省略する。戦中のドキュメンタリーで,空襲やその後の瓦礫上の街や食糧難の話を見ると合唱どころではなかったように思うが,昭和19年頃まで演奏会も開催され,音楽教育が軍事活用できるという思いもあり案外盛んだったことと,戦後の回復も思ったより早いことを述べるに留める。 昭和23年(19...
2019.08.29 08:11合唱組曲の誕生と普及 (2)Ⅱ 戦前の合唱組曲 合唱組曲を「複数の合唱曲から構成され,作曲者がそれを組曲と名付けたもの」と定義した。これを用いて日本で合唱組曲が作られた経緯を探っていく。 日本で最初の合唱組曲は,昭和24年(1949年)に清水脩が東京男声合唱団を指揮し演奏した「月光とピエロ」だと言われている。Wikiには「このとき連作歌曲様式を採用したことが、日本のみならず世界初の『合唱組曲』となった。」と記されている。海外...
2019.08.29 07:58合唱組曲の誕生と普及 (1)2019年版 最初に言い訳を書くのは気がひけるけど,この「合唱組曲の誕生と普及」,つまりなぜ日本では合唱組曲が多いかについて,最初に原稿を書いたのは2016年。中核のアイデア・着想は悪くないと思うのだが,書いてみるすっきりしない。毎年書き直し4種類の原稿ずある。今年版のサブタイトルは「改定・新」である。悩んでいても仕方がないので,ここで区切りをつけ公開することにした。 すっきりしないのは情報と妄想...
2019.08.29 06:48第68回 東西四大学合唱演奏会 2019年6月22日に東京の「すみだトリフォニーホール」で開催された演奏会に行ってきたので,簡単な感想など。 これで4年連続,東京に聴きに来るのは2回目。完全に年寄りの道楽となりました。この演奏会で現役時代に存在した曲はMesse Solennelleだけなのだけど,若い世代が作曲する日本語曲をピアノとあわせどう聴かせてくれるか楽しみ。松本望さんの曲が2つあり,私も彼女の曲が好きなので嬉しい(感...
2019.08.29 06:32なにわコラリアーズ 第25回演奏会 2019/5/11に「いずみホール」で開催された,なにわコラリアーズの第25回演奏会を聴いてきました。去年はいけなかったので2年ぶり。曲目は以下の通り,オンステメンバーは50名ぐらい。第1ステージ 男声合唱のための「三つの抒情」三善晃曲,福永陽一郎編第2ステージ 大作曲家によるドイツ小品集第3ステージ 男声合唱とピアノのための組曲「天使のいる構図」 谷川俊太郎詩,松本望曲第4ステージ...